「トロイの木馬」でガン細胞に乗り込む副作用のない抗ガン剤 [健康]
先日は、「近赤外光線免疫治療法」についてご紹介しましたが、
これまた古くて新しいがん治療の情報がありました。
トロイの木馬のごとく、ガン細胞にのみ乗り込んでいき、
副作用のない抗ガン剤があるのです!
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現代ビジネスに記事があり、こちらの本にある情報ですが、
目からうろこ的な話が多かったです。
私も大事な家族をガンで失くしています。
これで助かるならば、と抗ガン剤も使いました。
しかし、痛み、発熱、脱毛、吐き気などの副作用は
見ていられないものです。
ガンの種類にもよりますが、それで治る可能性が
平均たった5%とは驚きです。
ガンで死んだのか、抗がん剤の副作用で死んだのか
分からないくらいだと言うのですから。
この抗ガン剤の仕組みですが、
血管には小さな穴が開いていて、そこから酸素や栄養素が
漏れ出して、細胞の活動を維持しています。
抗ガン剤はガン細胞を殺すためのものですから、
正常細胞にとっては猛毒です。
その抗ガン剤がガン細胞ではないところにも
漏れ出してしまうので、そこの細胞が壊死して
しまうのです。これが副作用です。
抗ガン剤が血管を巡ってガン細胞にたどり着く頃には、
100分の1以下に薄まってしまっており、
ガン細胞には少ししか効かないのです。
では、抗がん剤が十分ガン細胞に届くように
100倍投与したらどうなるかというと、
残念ながら抗ガン剤の毒で死んでしまいます。
このような問題点に着目して、前田浩教授(熊本大学名誉教授・
崇城大学DDS研究所特任教授)が、「P-THP」という
副作用のない抗ガン剤を開発しました。
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P-THPには、特許が切れた古い抗がん剤のピラルビシンが
使われており、そこにP=ポリマーが付いています。
これで、古くからある薬が最先端の薬に大変身します。
腫瘍の血管にも小さな穴があるのですが、
これは正常な血管の何倍も大きいそうです。
そこで、薬剤に高分子ポリマーを付けて大きくし、
大きな穴の開いた腫瘍の血管だけに入っていくようにしました。
これが第1ステップ。
次いで、ピラルビシンとポリマーをつないでいるヒモが、
酸性で切れるようになっています。
腫瘍の周りは廃棄物で酸性の海になっていて、
うまくそこで切れます。これが第2ステップ。
そして、実はピラルビシンにはブドウ糖に似た分子が付いていて、
ガン細胞が栄養のブドウ糖と勘違いして、
ピラルビシンを取り込んでくれます。
これが、第3の最終ステップです。
こうして、非常に濃い薬剤がガン細胞にのみ
集中的に集まって、ガンを排除できる訳です。
転移しても効果は変わりません。
そして、どうしても100%の方が治る訳ではないのですが、
それでも、副作用に悩まされることなく、
見かけは元気でQOLが高いまま安らかに・・・
という患者さんが多いそうです。
こうやって、副作用のない抗ガン剤ができました。
しかし、非常に残念なことに保健薬になっていません。
なんとも理不尽な話です。
保険薬にするには、製薬会社が関わる必要があるの
ですが、P-THPに使われた抗がん剤は、古い抗がん剤で
薬価も決まっており、利益が出ないから・・・だとか。
ノーベル賞級の開発だというのにひどいものです。
ただでさえ医療費の増大に苦しんでいるのですから、
国も考えを転換すべきです。
いずれにしても、古いものと新しいものとを
うまく組み合わせた素晴らしい研究ですね!
ref) 現代ビジネス
<関連記事>
がん細胞を1〜2分で破壊する「近赤外光線免疫治療法」
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これまた古くて新しいがん治療の情報がありました。
トロイの木馬のごとく、ガン細胞にのみ乗り込んでいき、
副作用のない抗ガン剤があるのです!
現代ビジネスに記事があり、こちらの本にある情報ですが、
目からうろこ的な話が多かったです。
- 抗がん剤で治る確率は5%
- 理論的に「抗がん剤」は効かない
- 末期がんなのに元気
私も大事な家族をガンで失くしています。
これで助かるならば、と抗ガン剤も使いました。
しかし、痛み、発熱、脱毛、吐き気などの副作用は
見ていられないものです。
ガンの種類にもよりますが、それで治る可能性が
平均たった5%とは驚きです。
ガンで死んだのか、抗がん剤の副作用で死んだのか
分からないくらいだと言うのですから。
この抗ガン剤の仕組みですが、
血管には小さな穴が開いていて、そこから酸素や栄養素が
漏れ出して、細胞の活動を維持しています。
抗ガン剤はガン細胞を殺すためのものですから、
正常細胞にとっては猛毒です。
その抗ガン剤がガン細胞ではないところにも
漏れ出してしまうので、そこの細胞が壊死して
しまうのです。これが副作用です。
抗ガン剤が血管を巡ってガン細胞にたどり着く頃には、
100分の1以下に薄まってしまっており、
ガン細胞には少ししか効かないのです。
では、抗がん剤が十分ガン細胞に届くように
100倍投与したらどうなるかというと、
残念ながら抗ガン剤の毒で死んでしまいます。
このような問題点に着目して、前田浩教授(熊本大学名誉教授・
崇城大学DDS研究所特任教授)が、「P-THP」という
副作用のない抗ガン剤を開発しました。
P-THPには、特許が切れた古い抗がん剤のピラルビシンが
使われており、そこにP=ポリマーが付いています。
これで、古くからある薬が最先端の薬に大変身します。
腫瘍の血管にも小さな穴があるのですが、
これは正常な血管の何倍も大きいそうです。
そこで、薬剤に高分子ポリマーを付けて大きくし、
大きな穴の開いた腫瘍の血管だけに入っていくようにしました。
これが第1ステップ。
次いで、ピラルビシンとポリマーをつないでいるヒモが、
酸性で切れるようになっています。
腫瘍の周りは廃棄物で酸性の海になっていて、
うまくそこで切れます。これが第2ステップ。
そして、実はピラルビシンにはブドウ糖に似た分子が付いていて、
ガン細胞が栄養のブドウ糖と勘違いして、
ピラルビシンを取り込んでくれます。
これが、第3の最終ステップです。
こうして、非常に濃い薬剤がガン細胞にのみ
集中的に集まって、ガンを排除できる訳です。
転移しても効果は変わりません。
そして、どうしても100%の方が治る訳ではないのですが、
それでも、副作用に悩まされることなく、
見かけは元気でQOLが高いまま安らかに・・・
という患者さんが多いそうです。
こうやって、副作用のない抗ガン剤ができました。
しかし、非常に残念なことに保健薬になっていません。
なんとも理不尽な話です。
保険薬にするには、製薬会社が関わる必要があるの
ですが、P-THPに使われた抗がん剤は、古い抗がん剤で
薬価も決まっており、利益が出ないから・・・だとか。
ノーベル賞級の開発だというのにひどいものです。
ただでさえ医療費の増大に苦しんでいるのですから、
国も考えを転換すべきです。
いずれにしても、古いものと新しいものとを
うまく組み合わせた素晴らしい研究ですね!
ref) 現代ビジネス
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がん細胞を1〜2分で破壊する「近赤外光線免疫治療法」
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