ペットボトル等の原料であるPETを分解し栄養素とする
細菌が見つかった。それもゴミ捨て場から。

これで、化学処理によらないPETサイクルが進む!


(出典:京都工芸繊維大学


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普段ペットボトルと呼んでいる「ペット」=PET
=ポリエチレンテレフタレート
プラスチックの一種。

これまで、このPETは自然界では分解できない
というのが通説で、リサイクルできなかったものは
廃棄(埋め立て等)されてきた。

京都工芸繊維大小田耕平名誉教授らが、
2000年に堺市のゴミ捨て場で微生物群を採取し、
飢餓状態になると、栄養分を得るために
PETを分解する微生物を発見した。

堺市で採取したサンプルから発見できたので、
Ideonella sakaiensis (イデオネラ サカイエンシス)
201-F6株と命名された。

その特定には10年以上の研究を要し、
その細菌は、60mgのPETを約70日で
分解することが分かった。

また、細菌が2種類の酵素を使って、
分解を進める仕組みも解明した。

PETは水と炭酸ガスに分解するが、
途中までにとどめれば
リサイクルに利用できそうだという。


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ペットボトルのリサイクルは日本では80%以上だが、
ヨーロッパでは約40%、アメリカでは約20%に
留まっている。


(出典:日本PETリサイクル推進協議会

その上、PETはペットボトルだけでなく、
容器包装、フィルム、繊維(衣類)などにも使われ、
ペットボトル以外はリサイクルできていない。

そのリサイクルされている部分も
化学処理であり、環境によろしくない。

今回のPET分解菌を有効に使えば、化学処理よりも
エネルギーの消費が小さく、環境にやさしい
「PETバイオリサイクル」が実現できる。

早くに実用化されて欲しい。


出典・参照:読売新聞京都工芸繊維大学日本PETリサイクル推進協議会


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