東大宇宙線研究所の梶田隆章教授ノーベル物理学賞受賞!

昨日の北里大学の大村智特別栄誉教授の
ノーベル生理医学賞受賞に続いて快挙!


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梶田教授は、「幽霊粒子」の研究者。
素粒子ニュートリノに質量があるかどうか、
半世紀以上謎とされていた問題に
決着を付けた方である。

ニュートリノは物質の最小単位の1つだが、
他の物質と殆ど反応を起こすことがなく、
地球すらもすり抜けてしまうという
謎の存在。まるで幽霊なのだ。

ニュートリノは1956年に発見されているが、
質量があるのか、半世紀以上も不明だった。

電子型、ミュー型、タウ型の3種類があるのだが、
なぜか別のタイプに変身してしまう。
心霊現象ならぬ「振動現象」というが、
心霊写真=観測ができなかった。

2002年にノーベル賞を受賞している小柴昌俊氏が
岐阜県飛騨市神岡町の観測施設「カミオカンデ」を
使って、「大気ニュートリノ」を観測した。

ところが、ミュー型ニュートリノの数が、
理論値の60%しか検出されない「異常」を見つけたが、
「カミオカンデ」では性能不足だった。

そこで、梶田氏は性能を10倍以上にアップした
大型の後継施設「スーパーカミオカンデ」を建設し、
観測を始めた。

スーパーカミオカンデには、
あらゆる方向からニュートリノが飛んでくる。
宇宙からも、地球の裏側からも。

施設の真上から飛んで来るものは、
大気中で生まれてから10~20kmの距離を来る

施設の真下から、つまり地球を貫通して来るものは、
約12,800km(地球の直径相当)飛んでくる。


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実は、ニュートリノは飛び始めてすぐは変身しないが、
飛行距離が長くなると変身しやすくなるという
性質がある。梶田氏はそこに注目した。

真下から来たミュー型ニュートリノの数は、
真上から来た数の半分しかないことが
観測で分かった。

これが、タウ型への変身が起きた場合の
理論値と一致した。

振動現象は、99.9999999999%以上の確率で
存在することを証明したのだ。
振動するには質量がわずかでも必要。

これによりニュートリノが質量を持つという
物理学の歴史に残る大発見となった。

ニュートリノに質量があることは、
理論研究に大きな影響を与える。

これまで各種の提案がされてきた標準理論
(強い相互作用、弱い相互作用、電磁相互作用の
3つの基本的な相互作用を記述するための理論)
のうちの一部はニュートリノの質量が0であることを
前提としていて、否定されてしまった。

まぁ、難しい物理学の細かいことは
よく分からないが、

ノーベル賞受賞おめでとうございます!!!

7日:化学賞、
9日:平和賞、
12日:経済学賞
の受賞者が発表される。

あと1週間ほど、注目しよう!


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